サイパン島の旅行シーズン

サイパン島は、アメリカ合衆国の自治領である北マリアナ諸島の中心的な島です。北マリアナ諸島は、ミクロネシアのマリアナ諸島のうち、サイパン島、ロ他タ島、テニアン島など、南端のグアム島を除く14の島から成ります。首都はサイパン島のススペです。
サイパンの気候は、熱帯性海洋気候に属し、平均約27度の常夏の島です。季節は雨期と乾期にわかれ、雨期には湿度がさらに高くなります。サイパン島では熱帯性低気圧が発生すると、数日にわたり大雨が降り続くこともあります。また、サイパン島では一年を通じて、スコールがあります。スコールというのは、一箇所だけに一時的に降る雨をいい、「シャワー」と呼ばれます。
サイパン島の9月〜11月が台風シーズンにあたることから、この時期を避けた乾期がサイパン島の旅行シーズンといえるでしょう。日中は日差しが相当きつくなることから、日焼け対策を万全にしてください。また、朝夕は冷え込むこともあるので、サイパンを旅行する際には、何か一枚羽織るものを用意することが勧められます。

サイパン島の観光の現状

サイパン島は、常夏の熱帯性気候です。サイパン島には日本人観光客が非常に多く訪れる観光の島であり、経済的にも観光なしでは考えられません。サイパン島は日本からは3時間程度の近さであることが手軽にいける原因です。サイパン島では日本人を対象とした観光産業が中心です。たとえば、スクーバダイビングやウィンドサーフィン、スピアフィッシング、釣りなどのマリンレジャーです。潜水艦をつかった水中展望も人気です。そのほかサイパン島のすぐ近くの、テニアンやロタ島の観光もコースに含まれることが多いでしょう。
 
サイパン島の海は非常にきれいです。透明度は、場所や季節にもよりますが、60mにもなります。サイパン島の海は世界有数の美しい海といわれています。上級者向けではありますが、サイパン島のアウトリーフでは、サーフィンも可能です。
現在、サイパン島の観光局ではスポーツによる観光客の招致に着目し、力を注いでいます。マリンレジャーのほかに、サイパン島ではマラソン、トライアスロン、エクステラの大会が開催されています。エクステラというのは、オフロードトライアスロンで、現在、愛好者が急増しているスポーツのひとつです。テレビなどで観たことがある方もいるかもしれません。
サイパン島でのコースは参加者から非常に評価が高く、それが魅力ということでレースに参加する人もいるくらいです。これが隠れた魅力となり、今後、ますます盛り上がるだろう、と期待されています。

サイパン島の観光

サイパン島は、日本から約3時間という短時間で気軽に行けることから、かつては、サイパン島に訪れる観光客の大半は日本人でした。そのため、サイパン島では日本人観光客を対象とした、マリンレジャーやスポーツ産業がサイパン島の主な観光産業でした。
しかし、最近ではサイパン島への日本からの観光客が減少傾向にあります。原因としてはJALの休便が影響しているといわれます。サイパン島への日本人観光客の減少によって急増しているのが、韓国や中華人民共和国からの観光客です。そのほか、ロシア人からの観光客もみかけるようになっています。合衆国本土よりも入国審査が緩やかであることが影響しているのでしょう。
サイパン島ではかつての日本人観光客の隆盛時代を反映し、ホテルや免税店、おみやげ物屋さんでは、日本語が通じるところが多いです。しかしそれらの多く、特に市中の商店や居酒屋、食堂などは、そのほとんどが韓国人の経営です。韓国本土からは、サイパン島への留学が盛んという面もあります。英語ができると将来有利である、ということからサイパン島に母親づれで子どもたちが来て、小学校や中学校へ入学している家族もあるのです。韓国の教育熱心な国民性を反映しているのでしょう。今後は、この傾向が中華人民共和国へも広がるかもしれません。
また、これはあまり知られていないサイパン島の魅力のひとつなのですが、サイパン島は、関税や消費税などの間接税がかからないのです。そのため、サイパン島の全体で、免税で買い物ができるのです。
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北マリアナ連邦での就労
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サイパン島をはじめとして、北マリアナ連邦はとても魅力的な場所ですし、日本からの時差も1時間、手軽にいけるということもあり、サイパン島に訪れる観光客は年々増えています。それに伴い、サイパン島の魅力に取り付かれ、サイパン島で就職をしたいという人が増えています。ただし、実際には、さほど簡単にはいかないのが実情です。
では、サイパン島で働くには、どのような手続きや書類が必要なのでしょう?
たとえば、長期ビジネスビザが必要です。北マリアナ連邦内で事業を起こした人を対象としたビザです。有効期間は2年です。ただし更新が可能です。取得にあたっては、次の要件をみたす必要があります。まず、北マリアナ連邦内に合計15万ドル以上の投資をすることが求められます。かつ、次の条件を満たすことが必要です。北マリアナ連邦商務局に10万ドルの保証金を支払うか、それに見合う担保を提供することです。ただし、これらの条件のうち、特に後半のものについては厳しすぎるとの意見が多いです。そのため、見なおしが検討されているのが実情です。
また、サイパン島で事業を起こすとまではいかなくても働く場合には、就労ビザが必要です。これは北マリアナ連邦内での就労を目的としたビザです。有効期間は1年です。北マリアナ連邦内で雇用されることが前提であり、その場合、申請は雇用主がするのが通常です。ただし、1998年の3月に発効した新規ビザの発給一時停止措置があり、現在は一部の例外を除き、原則としてビザ取得が出来なくなっています。例外というのは、たとえば、すでに発給されたビザの更新、現在ビザを所持する者で、その交代として申請する場合。また、現在ビザを所有する者で、現在の雇用主または新規の雇用首都なる人の双方が移籍に合意した場合です。あるいは、現在所有するビザの失効後45日以内に新規雇用先を見つけ、再度、申請する場合もこの例外的な原則に相当します。
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サイパン島のケラグエン
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サイパン島にいったら、チャモロ料理を是非、楽しんでみてください。なかでも是非、お勧めは「ケグラエン」です。
とても南国風な味の料理で、タコや魚、牛肉、などなんでもOKです。チキンで作れば、癖のないさっぱりした味付けになります。
サイパン島では新鮮な魚介が豊富ですから、タコのケラグエンも是非、食べてみるといいですよ。
簡単な作り方は、タコとみじん切りの玉ねぎに、レモン汁、唐辛子、そしてココナッツミルクを加え、和えるだけ、本当にこれだけでおいしい料理が食べられるのですよ。また、チキンバージョンもいいですね。材料は、蒸し鶏と、玉ねぎ、レモン、その他、セロリやピーマン、コプラ、にんじん、長ねぎです。味付けに胡椒と唐辛子(パウダー)を用います。
ちょっとピリカラな味が、夏の暑さのなかでも食欲を増してくれます。
作り方は、まず、コプラを2つに割り、なかのココナッツパウダーを削り出します。次に、その他の、鶏肉、玉ネギや野菜などの材料を微塵切りにします。そして微塵切りにした物を混ぜ合わせて調味料で味付けします。塩、粗びき胡椒、唐辛子などです。唐辛子は、量で辛さを調節してください。そして最初のココナッツパウダーを混ぜて、レモン汁を掛け盛り付けるだけです。
また、食事が済んだら、あまりお菓子はどうでしょう?簡単なおやつとして、「パリタウ」はいかがでしょう?手軽なファーストフードとして購入することができます。ココナッツを餅にまぶした、甘いお菓子です。
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サイパン島のチャモロ料理
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サイパン島では、その先住民族からの伝統である、チャモロ料理を是非、堪能してください。
でもチャモロ料理ってなんでしょう?
たとえば幾つか、代表的な料理をあげましょう。あなたが想像しているよりもずっとバラエティ豊かな味を堪能できます。
たとえば、「カドンティナッタク」はどうでしょう?これは、牛肉のココナッツミルク炒めといったらいいでしょう。スライスした牛肉をサヤインゲン、唐辛子と一緒に炒めます。そして最後にココナッツミルクで味を調えたものです。いかにも、島料理といった感じです。
また、見た目にも豪華なのは、「エスカベッチ」です。周囲の海で採れた新鮮な白身魚をから揚げにしたものです。サイパン島は周りが海ですから、是非、新鮮な魚介を食べてみるべきです。野菜はアチョーテという木の実の汁で煮込み、ソースをかけます。これは、家庭料理で、サイパン島ではとってもポピュラーな料理です。
また、ココナッツミルクはそのほかにも活躍します。「車海老のココナッツミルク煮」は、どうでしょう?エビフライや塩焼きなどを食べなれている人も、エビの新しい魅力を発見できます。採りたての新鮮な車海老を塩や胡椒で味付けします。そのうえで、ココナッツミルクで炒め煮した料理です。ここにちょっとだけ、唐辛子を隠し味に使うといっそう美味しさが増します。
「ハムホック」は、ちょっと見た目がグロテスクですが、食べてみると病みつきになります。これは豚足をスモークにして、もやしなどと一緒にアチョーテの汁で気長に煮込みます。やわらかくなるまでじっくりと・・・時間を気にせずに食を楽しむ、それもサイパン島の魅力です。
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サイパン島のお勧めビーチ
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サイパン島にはさまざまなビーチがあり、それぞれに特徴があります。地元の人だけが知っているような穴場のビーチを見つけることができれば、あなたのサイパン島での旅はきっと素敵な思い出になりますよ。
サイパン島のオビジャンビーチはダイビングのビーチエントリーのポイントとして知られています。サイパン島へのツアーなどではまず、行くチャンスはありません。レンタカーを借りて自分で行くしかありません。でも、行くだけの価値はありますよ。珊瑚砂の美しいビーチです。穏やかで浅い海ですが、色鮮やかな魚を鑑賞することもできます。珊瑚礁の向こう側は急に深くなっていますので、ちょっと注意が必要です。ダイバー経験者なら、サイパンに到着するやいなや、まずここに潜りたいと思います。
サイパン島のランディングビーチもいいです。穏やかな流れのビーチです。静かにゆったりと楽しみたい人に向いています。ススペのホテルの前に広がり、遠浅です。ランディング、つまり、上陸というのは、昔、米軍がこの地に上陸したことからの名称です。
また、ウィングビーチもお勧めです。サイパン島にある最北端のビーチです。ラストコマンドポストから市街地に向かってください。そしてマリアナリゾートの手前を西に入ってください。そうすればかわいいビーチが見えてきます。プライベートビーチが楽しみたいという人は、ここがいいですね。ただし、潮の流れが速い時もあります。
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ビーチ
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サイパン島は、マリンスポーツで有名です。でも自ら積極的に海に飛び込んでいかなくても、その海はきっと皆さんをとりこにしてしまいます。
さまざまな魅力があるサイパン島の海、ビーチですが、あらかじめそれぞれの特徴を調べていき、自分に合ったところを回ってみるといいかもしれません。
概要を説明すると、サイパンのビーチは西海岸・南海岸・東海岸にわかれます。それぞれに魅力がありますから、できれば本当にすべてを回っていただきたいのが実情です。
たとえば、西海岸は、細かな珊瑚砂で有名です。白い綺麗な砂浜のビーチで、ゆっくりと夕陽を楽しんでみてはどうでしょう?
次に南海岸があります。ここは切り立った崖の下にあるビーチが特徴です。その他、西海岸にあるようなタイプの、白い、珊瑚礁のビーチが混ざっています。ただし、ビーチには荒い珊瑚の粒や塊が混じっていますから、素足で歩くのは気をつけましょう。
その他、東海岸も是非、お勧めです。特徴としては南の海岸と良く似ています。ただしここも、ラウラウ湾内以外は荒い珊瑚や磯浜が目立ちますので、やはりビーチサンダルなどを持参することをお勧めします。
したがって、ツーリスト向けのビーチとして、泳ぐのを目的とする人なら、西海岸かオビジャンビーチを、また、磯遊びならラダービーチがいいかもしれません。
現地に着いたら、ホテルでお勧めのところを聞いてみるといいかもしれませんね。
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サイパン島のマリンスポーツ
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サイパン島は、すばらしく青い海と白い砂浜で有名です。サイパン島に訪れたなら、日ごろは、マリンスポーツとは縁が無い人もこれを機会に、海デビューしてはどうでしょう?
サイパン島で海の中を体験してみたい、という人にお勧めは、体験ダイビングです。一方、もっと行動派の人は、ジェットスキーはどうでしょう。活発な方々にはきっとよい思い出になることでしょう。
また、魚釣りをしたいという人もいるかもしれません。サイパン島では、きっと大物が釣れます。これを機会に日本でも魚釣りのとりこになる人もいらっしゃるかもしれません。サイパン島では、是非、トローリングに挑戦してみてはどうでしょう。大物を狙いましょう。
また、グループでサイパン島旅行すると言う人なら、バナナボートもお勧めです。わいわいがやがやと日常に鬱憤やストレスの発散ができます。
さらに、ウインドサーフィンに初挑戦するのもいいかもしれません。または、スノーケリングなら、手軽に海のすばらしさを満喫できます。
そのほかにも水中展望船があります。水着になるのはちょっと?という人、あるいは年配の方、小さなお子様なら、きっとよい思い出になります。水中のすばらしい景色を満喫してください。本格的な潜水艦もあります。透明度抜群の海底を探検してみるのもお勧めです。
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サイパン島への渡航手続き
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サイパン島は、日本との時差が1時間であり、非常に訪れやすいところです。そのため日本からの観光客が押し寄せる理由もわかりますよね。しかし、あくまで「外国」ですから、パスポートなどの書類をきちんと整えておかないと入国は不可能です。
では、どのような書類や手続きが必要なのでしょうか?
まず、ビザですが、サイパン島の場合30日以内の観光であればビザは不要です。パスポートは、残存有効期間がサイパン入国日から60日以上あれば問題ないでしょう。ただし、幾分、余裕があったほうがいいでしょう。したがって、入国時に必要な書類は、パスポートと帰りの航空券、出入国カード、および通関申告書です。一方、出国時に必要な書類は、やはりパスポートと、パスポートに挟まれている出国カード、および航空券です。
アメリカへ渡航する際に注意すべきことがあります。アメリカは、2006年10月26日以降は、アメリカにビザを免除で渡航するためには、ビザ免除プログラムの対象国で、同日以降発行されるパスポートがIC旅券でなければならないとしています。この対象国には、日本も含め、27カ国があります。2006年3月20日以降の申請分はIC旅券です。原則として2006年3月20日の申請分から、日本のパスポートはIC旅券となっています。そしてビザ免除プログラムが適用されることから、短期滞在であればビザなしで米国へ渡航することが可能なのです。ただし、2006年3月19日以前に申請したパスポートでもビザなしで渡航することは可能です。2006年3月19日までに申請したパスポートは機械読み取り式になっています。ただしこれはIC旅券ではありません。それでも、デジタル写真は搭載していますから、ビザ免除プログラムの適用対象となります。したがって、10月26日以降でも、短期滞在の目的ならば、ビザなしで渡航が可能なのです。
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サイパン島の気候
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旅行をするときには、気候や天候についての情報を把握して出かけることが大切です。
サイパン島は典型的な海洋性亜熱帯気候です。年間平均最高気温は27℃と、非常に快適です。特にすばらしいのは、年間を通して気温に変化が少ないことでしょう。マリンスポーツの島として、人気があるのもうなずけます。常夏の島ですから、1年中泳ぐことができ、海での遊びやスポーツを満喫することができます。
サイパン島の季節は雨季と乾季にわかれます。4月中旬から10月初旬が雨季であり、10月中旬から4月初旬までが乾季です。乾季には南国特有のスコールが降ることが時折あります。スコールは、ザッと降ってきて、少しするとカラリと晴れます。そのためさほど心配することはありません。少し雨宿りをして、かえってその雨を楽しんでみるのもいいですね。むしむししていた暑さが、引いて、かえって気持ちがいいくらいですよ。
一方、サイパン島の雨季は、毎日とはいいませんがかなりの雨が降り続きます。それよりも体感的につらいのは、湿度が高いことかもしれませんね。熱帯性低気圧が発生する可能性もあります。
ところが近年、雨季と乾季の区別があいまいになってきているという報告もあります。これも地球の異常気象のせいでしょうか? 乾季に台風が発生することも珍しくありません。
サイパン島の年平均最高気温は27℃、また、最低気温は22℃です。そして年平均降水量188mmとなります。時差は1時間です。日本より1時間進んでいます。たとえば、日本が午前6時なら、サイパンは午前7時ということになります。サマータイムは実施されていません。
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サイパン島の基本情報
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サイパン島を訪れる観光客は、年々増加しています。なかでも日本人はかねてからサイパン島の観光客のもっとも主要な国民でした。最近は、韓国や中国から、またソビエトからの観光客も増えていますが、やはりもっとも多い国民として最低限のマナーは心得ておきたいと思います。また、相手先の国について、基本的な情報を知っておくと、旅はいっそう奥深いものとなります。
サイパンは、通常、国名を「サイパン」といいますが、正式な国名は、「北マリアナ諸島」といい、アメリカ合衆国の自治領です。北マリアナ自治領はグアム島を除くマリアナ諸島のことを指します。この諸島は、全部で14島あり、そのなかにはサイパン島、ロタ島、テニアン島が含まれます。
また、知っておくとよいことは、北マリアナ諸島のシンボルとなる、自治領の樹です。北マリアナ諸島のシンボルツリーはフレームツリーです。これは日本名を「花炎樹」というように、6から7月ごろには、炎が燃えるような赤い花をつけます。かつて、このサイパン島にはたくさんの日本人移民がいました。彼らはこの樹を、「南洋桜」と呼んでいました。そして、故国日本を懐かしんだといわれています。サイパン島を訪れたなら、この樹を探してみるのもいいかもしれませんね。
一方、もともとサイパン島には、先住民であるチャモロ人が住んでいました。紀元前3000〜2000年ごろに、フィリピンやインドネシアなどを経由してきたといわれています。東南アジア系人種が祖先だったのではないか、というのが有力な説です。現在の北マリアナ諸島はどうかというと、人種構成のなかでも際立って人口が多いのはフィリピン人です。そのほか、中国人、チャモロ人がおり、これらの3人種が主要人種となっています。したがって、宗教も、かつては、チャモロ民族の伝統的な土着信仰が中心でしたが、現在ではカトリック教が大多数を占めており、各地に美しい教会をみることができます。
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サイパン島でのトラブル
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旅をしていれば、国内、国外をとはず、いろいろなトラブルに巻き込まれてしまいます。しかし、あらかじめ少し知識があれば避けることができたこと、または被害を最小限に抑えることができるということはたくさんあります。
たとえば、基本的な情報として、出発前には外務省などの注意に目を通しておくことをお勧めします。
サイパン島では、2007年3月現在、そのような注意報が出されているのでしょうか。
現在、北マリアナ諸島に対して外務省の海外危険情報は発出されていないのが現状です。しかし、だからといって何でもしていい、というわけではありません。ガラパン、ススペなどの市街地は、治安はとくに大きな問題はないでしょう。しかし、夜間に、ひとりで出歩くのは避けたほうがよいでしょう。これは女の子に限らず、男性にもいえることです。また、レンタカーを借りてドライブに出かける場合は、北部に行くのなら、是非、午前中に行ってください。午前中は観光ツアーで賑わい、あまり危険はないと思われます。しかし、午後は人通りもまばらになり、さびしくなるからです。またこれは、日本でもいえることですが、サイパン島のどこでも車上荒らしが多発しています。車の中にはパスポートはもちろんのこと、貴重品を残さないことが大切です。やむえず、車にかばんなどを置いて出かけることがあるかもしれませんが、そのようなときにも外から見えないようにするなどの配慮はしてください。
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サイパン島の砂糖王公園
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サイパン島には、そのすばらしいビーチやショッピング街、その他、太平洋戦争の傷跡を今でも残す、マリア像の祠など、さまざまな角度から訪れるべき観光スポットがたくさんあります。砂糖王公園もそのひとつです。
砂糖王、とはいったいだれなのでしょう?
砂糖王は、日本人です。戦前に日本からサイパン島に渡り、サドウキビの栽培を伝え、精糖ビジネスで成功を収めた、松江春次氏のことなのです。この砂糖王公園には、当時、運搬用に用いられていたという蒸気機関車や、松江氏の銅像が建てられています。この砂糖王公園は、松江氏の功績をたたえて作られました。1934年のことです。砂糖王公園に行くには、ガラバンからミドルロード沿いを進んでください。このロード沿いにあります。
また、10万坪という広大な敷地面積を誇るのが、サイパン熱帯植物園です。1000種類もの熱帯のトロピカルフラワーや樹木が栽培されています。南国特有の果実を季節ごとに楽しむことができます。ここからは、是非、ラウラウベイをみてください。展望台が園内に設置されています。
そのほか、マウントカーメル大聖堂もお勧めの観光スポットです。1949年に完成したスペイン様式の教会です。ススペの代表的な存在です。とても美しい教会です。北マリアナ最大のカトリック教会といわれています。
また、ガラバンにあるスマイリングコースからは、マニャガハ島への船が出ています。船で約15分ほどですので、是非、行ってみてはどうでしょう。
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サイパン島でのショッピングとビーチ
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サイパン島は、そのすばらしい景観に恵まれています。観光がサイパン島の産業を支えているといっていいでしょう。
サイパン島を訪れたら、是非、ショッピングを楽しんでください。ショッピングには、「ガラバン」という地区がお勧めです。サイパン島でもっともにぎやかな地区です。ブティックやお土産屋さんがずらりと並んでいます。ビーチ沿いには、DFSギャラリアもあり、観光客や地元の人たちで賑わっています。この周辺には、レストランもありますから、買い物に疲れたら立ち寄ってみるもの良いでしょう。おいしい料理を楽しめます。また、この地区は、ホテルもあり、たとえば、ハイアットリージェンシーホテルや第1ホテルなどです。
また、サイパン島の魅力はなんといってもそのすばらしい海にあるでしょう。サンセットのすばらしさで有名な、「マイクロビーチ」がいいでしょう。ハイアットリージェンシーホテルからハファダイビーチホテルまで、約1キロ続きます。白い砂浜は、それは見事です。マリンスポーツのメッカともなっているビーチですが、ただ散歩するだけでも十分、楽しめます。夕陽を見ながらの散歩を是非、楽しんでください。このビーチは、遠浅で、青く澄んだ海が広がっています。沖をのぞむと、マニャガハ島があります。サイパン島に訪れたなら、欠かせないスポットといえるでしょう。
マニャガハ島は、スマイリングコープから船で15分くらいです。スマイリングコープは、ガラバンにあります。
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コモンウェルスという地位
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サイパン島を含む、北マリアナ諸島は、コモンウェルスという地位にあります。コモンウェルスは、米国主権下の属領または保護領です。コモンウェルスには自治政府があり、内政を認められています。しかし防衛や外交は米国本土が行います。米国自治的・未編入領域という領土の分類になります。米国領には他にグアムや米領ヴァージン諸島がありますが、これらも同様の自治的・未編入領域になりますが、格付けはコモンウェルスとは違います。コモンウェルスという格付けが与えられると、国際連合非自治地域リストから除外されるのです。
コモンウェルスの場合、政治的には、自治政府による内政が認められます。ただし、米国憲法や法律には制限されます。主権は米国の本土にあるからです。そのため国家元首は米国大統領です。また、地域を限定した国際機関に加盟するにあたっても、米国政府と相談のうえでないと可能ではありません。
このようにさまざまな規制があるのが、コモンウェルスなのです。また、軍事的には、必要な場合は土地を収用することはできます。ただし、あくまで米国が全面的な防衛権をもちます。
関連する言葉として、信託統治があります。信託統治は、国際連合の信託をうけた国が国際連合総会および信託統治理事会による監督のもとで、非独立地域を統治する制度です。これは国際連盟における委任統治制度が発展し、継承されたものです。たとえば、東西カメルーンなどです。
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マリアナ諸島
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サイパン島は、マリアナ諸島のなかの北マリアナ諸島に位置します。マリアナ諸島というのは、ミクロネシア北西部の列島をさします。東は北西太平洋、西はフィリピン海を境界とし、北には小笠原諸島が、さらには南にはカロリン諸島があります。
マリアナ諸島の大きさは、南北が約800キロメートルになります。この長さにわたって約15個の島から構成されます。位置は、北緯13度から21度、東経は144度から146度の間になり、弧状に広がっています。
南端にはグアム島がありますが、このグアム島を除く島々を北マリアナ諸島といい、サイパン島から北の島々が北部諸島と呼ばれます。
マリアナ諸島は、すべてアメリカ合衆国の領となります。別の行政区画となり、準州、コモンウェルスというそれぞれ異なる地位があります。行政区画は、グアムと北マリアナ諸島で、それぞれ別で、グアムは準州、北マリアナ諸島はコモンウェルスとなります。
準州というのは、アメリカなど、州からなる連邦国家のなかで州ではない行政区画をいいます。準州は、他の州よりも自治権が弱く、連邦政府の権限が強いのが一般的です。準州はその後、州に昇格する可能性があります。ただし、自治権や外交権、および住民のさまざまな権利に関しては、それぞれの国において定義がまちまちです。
一方、コモンウェルスは米国自治連邦区です。米国の海外領のなかで政治的な地位をもつ属領、保護領のことです。現在、プエルトリコおよび北マリアナ諸島のふたつの地域がこれに該当します。
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サイパン島への交通
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サイパン島には、サイパン国際空港があります。日本からは、成田国際空港、関西国際空港、中部国際空港から、それぞれ直行便が出ています。以前は、日本航空(JALウェイズ)が運航していました。しかし現在は、すべて運休しています。2005年から、採算性が低いという理由からでした。そのため、現在の日本からの定期便の直行便の運航はノースウェスト航空のみとなっています。ノースウェスト航空はアメリカ系の航空会社となります。ただし、チャーター便になりますが、JAL、コンチネンタルが直行便を運航しています。そのほか、直行便以外では、日本からの場合、グアム経由でサイパンに入るというコースをとることもできます。この経由は、人気です。また、サイパン島の近くにある、テニアンから入る国際コース、その他、ソウル経由も可能です。
また、サイパン島の内部では、少々交通が不便かもしれません。というのも、サイパン島のなかには、鉄道がないのです。そのため、バス、タクシー、およびレンタカーか、スクーターによる移動が一般となります。その他、現地法人である「サイパン産交」が貸し切りバス事業を行っていた時代もありましたが、これも現在はなくなりました。九州産業交通によるものでした。しかし、現在、九州産業交通は産業再生機構の活用によって事業の再編の一環となり、売却されてしまったのです。
サイパン島はあまり交通の便がいいとはいえないことから、あらかじめしっかりとした下調べをしておかないと、時間の無駄ができてしまうことがあります。
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ロタ島観光
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日本からサイパン島へ観光に訪れる観光コースのなかによく含まれるのが、ロタ島観光です。ロタ島は、サイパン島と同様、アメリカ合衆国の自治領のひとつで、北マリアナ諸島の島のひとつです。北にはテニアン島、南にはグアム島があります。グアム島は、アメリカ合衆国の準州です。ロタ島の面積は85平方キロメートルです。サイパン島、テニアン島と同様、ロタ島でもマリンスポーツやスキューバ・ダイビングなどが人気です。主な観光産業となっています。これはミクロネシアの島々全体にいえることです。日本人旅行者の多くもこの魅力に惹かれて訪れるのでしょう。
ロタ島は、一時期、日本に支配権があったこともあります。歴史的にはスペイン、ドイツによる統治があり、1914年に日本が占領しました。赤道以北の南洋諸島を日本が占領したことによります。その後、1920年には国際連合の委任統治領となった、という歴史をもっています。
ロタ島は、近隣のサイパン島やテニアン島に比べて開拓が遅れました。それでも1935年にはここに製糖工場が完成しました。これにより砂糖の生産が開始されることになりました。しかしこれも長くは続かず、3年余りで操業は停止してしまったといいます。
戦中は、幸い、この島で地上戦は行われなかったことから、終戦まで周辺から孤立した状態にありました。戦後は、国際連合によるアメリカ合衆国の信託統治下となりました。1978年以降は、アメリカの自治領となりました。

Copyright © 2008 サイパン島の紹介